【著作権シリーズ第12回】(おまけ編)え、動物にも著作権?知られざる著作権トラブルを解説!

「動物が撮った写真にも著作権ってあるの?」

そんな疑問を持ったことはないでしょうか。少し意外に感じますが、実はこのテーマ、世界的に話題になった有名な事例もあり、著作権の基本的な考え方を知るきっかけにもなります。

著作権というと難しく感じるかもしれませんが、ポイントは「誰が作ったのか」という視点です。

この記事では、動物と著作権の関係を入り口に、著作者とは誰か人間以外に著作権は認められるのかという点を、できるだけわかりやすく整理していきます。

動物にも著作権はあるの?

結論からいうと、動物そのものが著作者として著作権を持つという考え方は、一般には認められていません。 著作権は、単に「面白い作品ができたかどうか」ではなく、誰が創作したのかという点がとても重要です。つまり、作品の見た目や出来栄えだけでなく、創作主体が誰なのかが問題になります。

有名な「サルの自撮り事件」とは

動物と撮影機材、著作権マークでサルの自撮り問題を表現したイメージ画像動物が撮影した作品と著作権の関係をイメージした画像
このテーマでよく知られているのが、いわゆる「サルの自撮り事件」です。 野生のサルがカメラに触れて撮影した写真が大きな話題となり、「この写真の著作権は誰にあるのか」が争点になりました。 この事例は、著作権が機械を所有していた人に当然に発生するわけではないこと、また実際に創作した主体が誰かが重要であることを考えるきっかけになります。

日本の著作権法ではどう考える?

日本の著作権法では、著作物とは、「思想又は感情を創作的に表現したもの」とされています。 そして通常は、この「創作的に表現する」という行為は、人による創作活動を前提に考えられています。 そのため、動物が偶然撮影した写真や、動物の行動だけによって生まれたものについては、一般的には著作権の成立は難しいと考えられます。

人が関与した場合はどうなる?

もっとも、すべてが単純に整理できるわけではありません。 たとえば、人が構図や設定、撮影条件を細かく整え、創作的な意図をもって作品づくりをしていた場合には、どこまで人の創作性が認められるかが問題になります。 つまり、「動物が関わったから直ちに著作権がない」と考えるのではなく、人の創作的関与がどこまであったかを具体的に見る必要があります。

AIと著作権の問題にもつながる話

この論点は、近年注目されているAI生成物と著作権の問題にも通じます。 AIが画像や文章を生成した場合にも、最終的に問われるのは「誰が創作主体なのか」「人の創作性がどこまで認められるのか」という点です。 そう考えると、動物の著作権という一見ユニークな話題も、実は現代の著作権実務につながる、とても重要な入口だといえます。

まとめ

動物に著作権があるのかという疑問は、単なる雑学ではなく、著作者とは誰か著作権はどのように発生するのかを考えるよい題材です。 著作権では、「作品がある」ことだけでなく、誰の創作として評価できるのかが重要になります。 この視点は、写真・イラスト・文章だけでなく、AI生成物を含めた現代の著作権問題を考えるうえでも欠かせません。

📚 著作権シリーズ一覧

本シリーズでは、著作権の基本から実務で気をつけたいポイントまで、全12回にわたり解説してきました。 初めての方は第1回から、気になるテーマだけ読みたい方は各回からご覧ください。 なお、第12回は本記事です。著作権シリーズを一覧で確認したいときの入口としてもご活用ください。

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