著作権シリーズ第5回 知らなかったでは済まない!著作権トラブルを防ぐ3つの鉄則
こんにちは!
当事務所では、個人事業主や小規模事業者の皆さまの知財(知的財産)に関するお悩みをサポートしています。私自身も日々勉強を続けながら、「ちょっと難しいけれど、全然できなくもない!」を合言葉に、皆さんと一緒に学んでいけるブログを目指しています。
今回は「身近にある著作権の疑問」についてお伝えしたいと思います!
インターネットには便利な素材がたくさんあります。
画像、文章、音楽…「自由に使っていいのかな?」と思うことも多いのではないでしょうか。
でもちょっと待ってください。
それ、本当に使って大丈夫ですか?
今回は、SNSやブログなどでよく使われる「ネット上のコンテンツ」について、著作権の注意点と確認の仕方を、できるだけわかりやすくお伝えします。
✅「ネットにあるもの=自由に使える」は間違い!
多くの方がついやってしまいがちなのが、
- Googleで見つけた画像をそのままブログに貼る
- 誰かの投稿を引用元を書かずに使ってしまう
- 「無料」と書いてある素材を条件を確認せず使う
こうした行為の中には著作権侵害にあたるものが含まれます。
悪気がなくてもトラブルになる可能性があるのです。
✅「出典を書けばOK」…ではありません!
「出典を書けばOKでしょ?」という声をよく聞きますが、これは半分正解で半分間違いです。
ポイントは「著作権者の許可があるかどうか」。
引用のルールに則っていればOKなこともありますが、それには以下の条件が必要です:
- 必要最小限の引用であること
- 引用部分と自分の文章が明確に区別されていること
- 出典が明示されていること
- 主従関係が明確であること(引用が主になっていない)
なんとなく貼るでは足りない、ということですね。
✅「フリー素材」も条件付きがほとんど
最近は「フリー素材サイト」も増えていて便利ですが、フリー=無条件ではありません!
素材サイト | 商用利用 | クレジット表記 | 再配布 | 加工 |
---|---|---|---|---|
いらすとや | OK | 不要 | NG | OK(ルールあり) |
写真AC | OK | 不要(会員登録必須) | NG | OK |
Pixabay | OK | 不要 | OK | OK |
🔍 実例で解説!「ライセンスの確認」はここを見る!
素材を使う前には、必ず「利用条件」や「ライセンス表示」を確認しましょう。
以下は、よく使われる3サイトの確認ポイントをまとめた画像です。
赤枠の部分に、利用条件やライセンス表記があります。

- いらすとや:サイト下部に「ご利用について」リンク
- 写真AC:画像ページに「ライセンス」明記
- Pixabay:各画像に「Pixabay License」表記
※画像の使用方法が不安な方は、いつでもご相談ください。
✅ 不安なときは“使わない”勇気を
「これはOKなのか分からない…」という素材は、使わないほうが安全です。
特に以下のようなものは要注意:
- SNS投稿からの無断引用(特に個人の写真やイラスト)
- 出典不明な画像(まとめサイトなど)
- クレジット表記が必要なのに書かない
著作権トラブルを防ぐ3つの基本ルール
1. ライセンスや利用条件を必ず確認する!
事例
デザイナーDさんは、無料素材サイトからアイコンをダウンロードし、クライアントのアプリに使用。
ところが、そのアイコンには「商用利用不可」の条件があり、後日著作権者から削除要請を受けました。
納期遅延と再制作でコスト増…。たった1枚のアイコンが、大きな損失を招いたのです。
解説
- 「フリー素材=自由に使える」ではありません。
- 商用利用の可否・クレジット表記・改変の可否は必ずチェック。
- 利用条件ページをスクリーンショットで保存しておくと安心。
2. 不明点がある素材は避けるか、専門家に相談を!
事例
小規模事業者E社は、ネットで見つけた写真をブログに掲載。
著作者がわからなかったため「大丈夫だろう」と判断した結果、後日権利者から損害賠償請求を受け、数十万円の出費となりました。
解説
- 著作権者や利用条件が不明な素材は絶対に使わないこと。
- 公的な著作権相談窓口や専門家に確認するのも有効。
- 「不明だからセーフ」ではなく、「不明だからアウト」が基本ルール。
3. 「もらいもの」や「引用」でも出典とルールを明確に!
事例
個人ブロガーFさんは、知人からもらった写真をブログに掲載。
しかし、その写真は知人が撮影したものではなく、第三者の作品でした。
さらに引用した記事にも出典を記載しておらず、信頼性を疑われる結果に。
解説
- 「友達からもらった」=自由に使える、ではありません。
- 引用は著作権法32条に基づき、①主従関係、②出典明記、③改変禁止を守る必要があります。
- SNSで「借りました!」と書くだけでは不十分です。
今日から実践できる!著作権トラブル防止チェックリスト
- ☐ 素材のライセンス条件(商用利用・改変可否)を確認したか?
- ☐ 利用条件の証拠(スクリーンショット)を保存しているか?
- ☐ 著作者不明の素材は使用しないと決めているか?
- ☐ 「もらった素材」の権利関係を確認したか?
- ☐ 引用は出典を正しく明記し、必要最小限にしているか?
- ☐ 不安な場合、専門家や公式相談窓口に相談しているか?
☘ ちょっとした気づかいで、トラブルは防げます
著作権を意識することは、他人の創作を大切にすること。
そしてそれは、自分自身のアイデアや作品を守ることにもつながります。
著作権トラブルの多くは、「フリーだから大丈夫」「もらったからOK」という誤解から始まります。
ライセンス確認・不明素材の回避・引用ルールの徹底、この3つを守るだけで、大きなリスクを防げます。
あなたの作品やビジネスを守るために、今日からチェックしてみましょう!
著作権の話は、すぐに答えが出ないことも多いですが、私自身も日々学びながら、こうして少しずつ伝えていけたらと思っています。
どのくらいの方に届いているかは分かりませんが、「あ、役に立ったな」と思ってもらえることを願って、これからも続けていきます。
素材を使うときの「ひと手間」を惜しまないことで、自分も相手も守れる。
そんな安心感のあるネット活用を、これからも一緒に目指していけたらと思います。
知財をもっと身近に。もっと味方に。
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🔜 次回予告
「自分の作品が勝手に使われたとき、どうする?」をテーマに、
対応の流れ・法的手段の検討などをわかりやすく解説します。
📚過去記事はこちらから
・第1回:著作権の実名登録とは?第一発行年月日との違いも初心者向けに解説!
・第2回:「プログラム著作物の著作権管理と創作日の登録が重要な理由」
・第3回:個人・小規模事業者のための著作権譲渡契約入門
・第4回:著作者がわからない作品と著作権の話
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