生命維持治療の終了は誰が決める?ガイドライン改訂から考える「人生の最終段階の医療

人生の最終段階の医療をどのように決めるのかは、多くの人にとって大きな関心事ではないでしょうか。

救急搬送されたり、集中治療を受ける患者の生命維持治療の終了・差し控えに関するガイドライン案が示され、意見公募が始まったという記事を目にしました。
実に11年ぶりの改訂とのことです。

私自身も興味があり、今回のガイドライン案、厚生労働省が示している

人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン
を読み込んでみました。

専門的な言葉も多く並びますが、読み進める中でいくつか印象に残った点がありました。

例えば、これまで「家族」と表記されていた部分が「家族等(親しい友人等)」に変更されている点です。

単身世帯の増加など、社会状況の変化に対応したものだと感じました。

また、今回のガイドライン案では

  • ACP(アドバンス・ケア・プランニング)
  • QOL(生活の質)
  • SDM(共同意思決定)

といった考え方が多く登場します。

特に「コミュニケーション」という言葉が何度も出てくるのが印象的でした。

人生の最終段階の医療は、医療者だけが決めるものではなく、
本人や家族等と話し合いながら決めていくことが大切である
という考え方が強く示されているように感じました。

医師と患者、家族が生命維持治療について話し合うイメージ

今回は、このガイドライン案について、終活の視点からやさしく整理してみたいと思います。


目次

生命維持治療とは

生命維持治療とは、例えば次のような治療を指します。

  • 人工呼吸器
  • 透析
  • 強い薬による血圧維持
  • 人工栄養

これらは命を維持するための大切な医療ですが、患者の状態によっては

  • 治療を開始しない
  • 治療を中止する
  • 治療を減らす

といった判断が必要になる場合があります。今回のガイドライン案では、こうした判断をどのようなプロセスで行うのかが整理されています。

ガイドライン改訂の背景

今回の改訂の背景には、いくつかの社会的な変化があります。

  • 高齢化の進展
  • 単身世帯の増加
  • 在宅医療の広がり
  • ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の普及

また今回の改訂では、厚生労働省のガイドラインに沿った意思決定の流れが整理されている点も印象に残りました。

意思決定の基本は「本人の意思」

ガイドラインの基本となる考え方は、本人の意思を尊重することです。

人生の最終段階の医療については、医師が一人で決めるのではなく

  • 医療・ケアチーム
  • 本人
  • 家族等

が話し合いながら慎重に方針を決めていくことが大切だとされています。

この厚労省ガイドラインは平成30年に改訂されたもので、

  • 本人の意思を尊重すること
  • 医療者だけでなくチームで判断すること
  • 本人や家族等と繰り返し話し合うこと

などの基本的な考え方が示されています。

今回の改訂では、こうした考え方に沿って、意思決定のプロセスがより整理されたように感じました。

意思が確認できない場合

では、本人の意思が確認できない場合はどうなるのでしょうか。

  • 本人の意思が確認できる場合
  • 家族等が本人の意思を推定できる場合
  • 意思を推定できない場合
  • 身寄りがない場合

このように状況に応じた判断の進め方が示されており、できるだけ本人の意思を尊重する形で医療チームが慎重に判断する仕組みが整えられています。

年齢だけで判断しない医療

ガイドラインを読みながら、私自身の経験を思い出しました。

以前、父が入院していたとき、医師から
「もうこの年齢ですから」
と言われたことがあります。

そのとき私は、年齢だけで判断するのはおかしいのではないかと感じたことを覚えています。

今回のガイドライン案では、年齢などの先入観だけで判断するのではなく、患者の価値観や意思を踏まえて、その人にとって最善の医療を検討するという考え方が示されています。

その言葉を読んだとき、とても深く心に残りました。

「家族」から「家族等」へ

今回読んでいて印象に残ったのが、「家族」から「家族等」へと表現が広がっている点です。

  • 親しい友人
  • パートナー
  • 信頼できる人

なども含めて考えることが示されており、単身世帯の増加など社会の変化を反映した考え方だと感じました。

早期の緩和ケアという考え方

生命維持治療を終了するというと「何も治療をしなくなる」という印象を持つ方もいるかもしれません。

しかし実際には苦痛を和らげる医療(緩和ケア)へと移るという考え方が示されています。

無理につらい治療を続けるのではなく、患者の苦痛を減らし生活の質を大切にする医療です。

終活で大切なこと

今回ガイドラインを読んで感じたのは、自分の意思を事前に伝えておくことの大切さです。

  • ACP(人生会議)
  • エンディングノート
  • 家族や信頼できる人との話し合い

元気なうちから自分の考えを伝えておくことは、終活の大切な準備の一つだと感じました。

まとめ

人生の最終段階の医療は突然決まるものではありません。

元気なうちに、
自分はどのような医療を望むのか、
誰に自分の意思を伝えてほしいのか
一度考えてみることも、終活の大切な一歩になるのではないでしょうか。

▲ページトップへ戻る

投稿者プロフィール

aya-office
aya-office
  皆様のお役に立てる情報をお届けしたいと思っております。